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今さら訊けない、モダンブラウザとレガシーブラウザ

「レガシー」と「モダン」

Webブラウザは大きく分けて2種類ある、ということをご存知ですか?
それは「レガシーブラウザ」と「モダンブラウザ」です。
これらの単語を耳にしたことのある方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかしどんなことを基準にして「レガシーブラウザ」と「モダンブラウザ」を区別するのか、ちょっと迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

今回は「レガシーブラウザ」「モダンブラウザ」の意味について確認していきます。

 

区別の基準

「レガシーブラウザ」と「モダンブラウザ」の基準となるのは、W3CやISOなどの国際標準化団体が定義している「Web標準」に対応しているかということです。

「Web標準」とはWebで標準的に(当たり前に使われる)技術を総称したもので、JavaScriptやHTMLタグ、CSS2やCSS3、SVG形式画像の使用などWeb制作時に使う技術を指します。

「Web標準」を定義している団体は複数あり、制作者や会社によってどの団体の「Web標準」を元にするかというのは異なっています。
しかし一番広く受け入れられているのは、インターネットの仕組みを作ったティム・バーナーズ=リーが1994年に創設した「W3C」によるものです。

「W3C」のロゴ

 

「W3CによるWeb標準」に対応しているかどうかが、「Web標準」そのものに準じているということを意味する場合も多いです。

 

どのブラウザが「レガシーブラウザ」で、どのブラウザが「モダンブラウザ」なのか

「W3C」などが定義している「現在のWeb標準」をサポートしきれていないブラウザを「レガシーブラウザ」、サポートしているブラウザを「モダンブラウザ」と呼びます。

「現在の」という言葉が示すように、年数を追うごとにその内容も変化していきますが、このブログを執筆している2012年8月15日現在では、代表的なブラウザでは以下のような認識が一般的ではないでしょうか。

「レガシーブラウザ」と
呼ばれる基準
「モダンブラウザ」と
呼ばれる基準

InternetExplorer
バージョン6以前のもの バージョン8以降のもの

Mozila Firefox
バージョン3.6以前

Google Chrome
登場段階からCSS3など次世代のWeb標準をサポートし、「レガシー」と呼ぶ場面はほとんどありません

Safari
バージョン3以前

Opera
バージョン6以前

しかしW3Cなどが明確に定義しているわけではなく、あくまで制作者たちの主観であることが多いです。
InternetExplorerがその好例で、バージョン8以降を「モダンブラウザ」とする制作者もいれば、最新版であるバージョン9であっても「モダンブラウザ」としない、とする制作者もいます。

Google社が提供しているアプリケーションサービス群「GoogleApps」では、今月1日よりサポートブラウザの定義を明確にしています。

Google Apps「モダンブラウザは前世代まで」- IE7などサポート対象外に | エンタープライズ | マイナビニュース :
http://news.mynavi.jp/news/2011/06/02/004/index.html

 

おわりに

Webの製作時に制作会社と対応ブラウザを確認するときは、ブラウザのバージョンもきちんと確認すると良いでしょう。
同じブラウザでも、かなり古いバージョンも対応することが前提だったために修正しなければならない……といった計画外の作業を防ぐことができます。こうした修正作業が発生すると、その分作業量が増えることとなり、コストも余分にかかってしまいます。
特にInternetExplorer以外のブラウザは制作会社によっては確認をしないケースもあり、注意が必要です。

特に公共性の高いサイトはそれだけ利用者層も多岐にわたるので、レガシーブラウザを想定したWeb制作が必要になってきます。
「誰にどのような情報をキャッチして欲しいか」を制作の初期段階で明確にし、ブラウザの対応を合理化することが大切です。

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